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主な研究成果の解説


脊椎動物化石からのタンパク質抽出の試み [2021.09]

近年、化石から得られたタンパク質のアミノ酸配列による分子系統解析が行われているが、その有用性を示すのは数十~百万年前の化石に留まる。本研究では、数千万年前の脊椎動物化石を用い、特殊染色による有機物残存の確認とタンパク質の抽出を試みた。特殊染色では化石に染色性が示され、有機物残存が示唆された。SDSPAGEではⅠ型コラーゲン特有のバンドが検出され、de novo解析でコラーゲン特有のアミノ酸配列が確認できたことから,化石にⅠ型コラーゲンが残存している可能性が考えられる。


モンゴルゴビ砂漠恐竜化石産出層の年代測定の試み [2020.11]

モンゴル国のゴビ砂漠には世界有数の恐竜化石産地がある。しかし、適切な火成岩が地層に含まれないため、その絶対年代が不明であり、全世界を視野に入れた恐竜進化史解明の障害となってきた。今回、地層に含まれる炭酸塩岩にU-Pb年代測定法を適用することによって、初めて9000-9500万年という、北米との化石の対比によって予想される年代と整合的な年代値を世界に先駆けて求めることができた。
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