バインシレ層 Baynshire Formation

モンゴル関連 地質資料
解説

 モンゴル国ゴビ砂漠には、中生代に堆積した地層が広く分布しています。この中で、後期白亜紀に堆積した地層は下からバインシレ層、ジャドフタ層、バルンゴヨット層、ネメグト層と大まかに区分されています。バインシレ層の最下位付近には玄武岩が分布しており、その年代測定から、1億年から9000万年前とされています。一方でこれ以降、ゴビ砂漠周辺で火山活動は起こっていません。したがって、前述した地層の年代は未だ不明であり、恐竜類を中心とした化石研究の障害となってきました。現在、岡山理科大学では地層分布を明らかにした上で、年代測定を実施しており、今後の恐竜研究に貢献する予定です。

(實吉)
 
バインシレ層が露出するホンギルツァフ(東ゴビ)
 
水が流れた跡(リップル葉理)
 
バインシレ層から産出する恐竜化石(竜脚類)

 

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